『木を活かした建築デザイン』

静岡県富士流域林業活性化センターさん主催の平成29年度講演会に設計二人と参加しました。沼津駅北口を出てすぐのプラザヴェルディ会場にも至る所に木質デザインが成されており、そのホールなどでも、地域の学生さんが勉強をしていたり、公共の会場など様々な活用がされており、自然の木が持つヒーリング効果なども普及してきているのでは無いかと感じました。

MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO の原田真宏さんのセミナーは、先ず、スタッフさんと山登りをする事を行なっているそうです。直接、自然に触れる事で得られる事が有るそうで、そこまで実践している事を聞けたのが、先ずは学びになりました。

作品紹介では…
①木の建築というのは皆が参加し、組み上げる事で、親しみを得る事が出来る事が多いそうです。地域の施設も、部分的にでも地域の方が建築に参加できる様になると、人が集まり易くなるコミュニティーになるのではないかと思われるそうで、お施主様参加型という工務店さんが居られる事もそんな事に繋がるのかなぁと実感しました。

②木を使うという行為のみでなく、木を模した建築と言う発想のものもありました。幹(皆が集う場所)があり、枝(各部屋)があり、人が寄り添い生きていく様を構想に反映された建物もあったそうで、コンセプトがとても為になりました。

③駿河湾が見える別荘建築の事例では、山林や地形が傾斜していたりして市街地に無い多種多様の自然を平らに造成してしまう事は、せっかくある環境をリセットしてしまう行為になるので、その地域に癒されにくるお施主様に対して意味を為さない別荘建築になるので、出来る限り、その自然を生かした建築を心掛けたそうです。それは、全く同感で、それが地域の工務店や設計士さんだから出来る事だと再認識しました。その他、外と内の境界を感じさせない事も、普段、自分も思っている事と同じで、とても共感出来ました。

④市街地での事例は、割と『領域』と言う言葉を耳にしました。建物をあえて2つに分ける事で、その間の敷地が自分の『領域』として意識が高まり、有効活用する意識が高まるそうです。大きな部屋より小さな空間の方が建築に近い関係性が有り、素材の良さを感じる事が出来き、豊かさを得る事になるそうです。

⑤構造を考え抜き、外周の壁など出来るだけ制約を受けない様にする吊り下げ方式にする事で鉄骨ではなく、敢えて木造で大空間を作ることに心掛けた事例も何点か拝見出来ました。鉄骨やコンクリートにない木構造の可能性を追求する拘りの話も聞けました。

⑥施設建築から、その地域の美しさを建築を通じて再認識出来る様になれば、嬉しさと成功を実感出来たそうです。

その他
木構造、木材を使用する、鉄骨やコンクリートではなく地域材を使う意味…
本日も沢山の学びや再確認を得られました。今後の建築に活かして行きたいと思います。